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大学生になる子供を一人暮らしさせる親御さんをサポート!
これから我が子を一人暮らしさせようかとお考えのお母様の不安や悩み、迷いを解決すべく、私の体験をまじえながら、あらゆる角度から考察していきたいと思います。
私の2人の息子は、実際に今現在下宿していますので、私自身「大学生の一人暮らし」の中味について熟知しております。
お母様方の心配やお子様との別離の不安も、すべて手にとるようにわかります。
例えば経済的にはどうなのか…、偏った食生活になるのではないか…、メンタル的に大丈夫だろうかなど。
一人暮らしの不安材料・デメリットを成長の試練と考える!
端的に答えるなら、居を別に構えて生活をするわけですから、同居の時と比べれば費用はかさみますし、その準備にも費用はかかります。
不規則な生活にもなり、朝食を抜いたり野菜不足になってしまったり、またホームシックにかかるお子様もいらっしゃいます。
ですがお子様の成長の過程において、いつかは誰もが通らなくてはいけない道だと考えてはどうでしょうか。
そのいつかは通らなくてはいけない過程を、離れた親の庇護の元で練習する機会と捉えれば、とても有意義な期間だと思うのです。
大学生からの一人暮らしで身につく『自己責任』
一人暮らしが若者にとって魅力的なのはなんといっても『自由』です。
親の干渉を受けない自由が、即ち子供の成長を促すわけではありませんが、一人暮らしにおける『自由』というのは、厳しい制限付きの自由であることに、子供達自身だんだん気づいていくことになります。
例えば、お金の使い方を例にするなら、決められた上限があるわけで、好きに無計画に使っていれば破たんしてしまいます。自然と金銭感覚は身に付き、無いならアルバイトして稼ごうといった選択肢も生まれてきます。
時間の使い方にしても、「そろそろゲームやめなさい!」と止められることなくやり放題ではあるけれど、そのうち気づきます、誰がご飯用意してくれるのか、誰が洗濯してくれるのか、誰が部屋を片付けてくれるのか。時間もお金も好きに使えても、そのしわ寄せは全て自分にくるのです。
親に言われるのではなく、自分で気づく…、これがとても重要なことだと思います。
一人暮らしの『自由』とは、全て自己責任の伴う『自由』で、それこそが大人への入り口ではないでしょうか。
子供の一人暮らしで親も成長!
一人暮らしをすることによって、子供達はいろんな壁に自分でぶつかり自分で悟っていきます。それは親が諭すより何倍も大きな効力をもっています。
同居している時には、ともすれば母親というのは、この大事な成長過程をあれこれ手を出し過ぎて潰しがちのように思います、これ私の反省ですが。
その点一人暮らしさせると、世話を焼きたい母親も焼きようがない…、我慢するしかないのです。
『見守る母』に1歩近づく…同居していればなかなかできない、親の成長だといえます。
悔いなく送りだせるかはその準備にあり
子供にとって『自由』を手に入れる一人暮らしですが、喜び以上に不安や寂しさも必ずあります。ですがその不安は、家族がしっかりと準備することで軽くしてあげることができます。
またしっかりと準備することは、子供が出て行った後に押し寄せてくる母の寂しさも支えます。
私の場合、長男の時には不慣れなため準備に出遅れ、あれもしてあげればよかった、これもすればよかった…と、自宅を出たあとに何度も涙を流し後悔しましたが、次男の時には違いました。
失敗を活かして思いつくことは全てやり尽くして準備でき、納得して送り出すことができたせいか、送り出したあとには達成感があり、私のほうも新しい一歩が踏み出せたのです。
納得できる準備ができたかどうかが、その後のお母様の心にも大きな影響を与えます。
大学生の一人暮らしへ向けて、母目線でお手伝いします!
大学生になる子供を一人暮らしさせるためのステップ!
大学生の一人暮らしは意外に多い!!
平成26年度の大学生・短期大学生は、文部科学省の統計によると、約2,686,300人にのぼります。(4年制大学・昼間部2,552,022人と短期大学・昼間部134,305人の合計。夜間部、大学院以上の学生を除きます。)
そのうち、一人暮らしをしている学生はどれくらいの割合でいるのか、大学、短大を国立、公立、私立ごとにグラフにしました。
※独立行政法人 学生日本支援機構(JASSO)「平成26年度学生生活調査」結果より
分類は全て学生日本支援機構(JASSO)の分類に基づいています。寮生も、自宅を出て別生計で生活しているのでここでは『一人暮らし』とみなします。
これを見ると、私立は地元志向が強く、自宅生が6割を超えているのがよくわかります。国公立よりも学費がかかるため、下宿を避けるというのも地元志向が強い理由の1つにあるでしょう。
それに対し4年制の国立大学では、自宅を出て遠くの大学を選んでも学費が抑えられるというメリットがあるためか、下宿生が6割を超えています。
正直、私立大学で下宿、それが理系ともなれば、子供が希望したとしてもできれば別の選択肢はないかしら〜?と思ってしまうのが一般家庭の親の本音ではないでしょうか。
(文系・理系の学費については後で触れています。)
一人暮らしの学生減は景気が影響?
では、一人暮らしの学生の割合の推移をみてみますと、H18年度から、わずかではありますが私立の場合の下宿生の減少がわかります。
これは、より地元志向が強くなったことの顕れでしょうか。
原因として特定できるものはありませんが、私立の下宿生の減少とともに、下宿生への仕送り額の減少・下宿生の学生生活費の減少も見られていますので、世の中の不景気や先行きの不安感が出だしたことと無関係ではないと思われます。
大学生の一人暮らしにはどのくらいの費用がかかるのか
さて、親として知りたいのは、大学生を一人暮らしさせるにはどれくらいの費用がかかってくるか、ということだと思いますので、順番に統計をみていきます。
平均的な学生生活費
まず一般的に大学生にかかる年間費用は、日本学生支援機構(JASSO)の統計によると、以下のようになっています。
以下、さまざまな表やグラフは、日本学生支援機構(JASSO)の区分に基づき、
学費
授業料、その他の学校納付金、修学費、課外活動費、通学費の合計、
生活費
食費、住居費・光熱費、保健衛生費、娯楽・嗜好費、その他日常費の合計学生生活費
学費と生活費の合計
と記していますのでご注意ください。
平成26年度 大学生・短大生にかかる年間費用(平均)
ちょっと誤解を招きかねないので記しておきますと、この金額は一般的なランニング費用で、入学金や引越し費、新生活用品の購入代などは含んでいません。
またこの数字は一人暮らしの学生の場合の費用と、自宅生の場合の費用との平均ですのでお間違えのないように。
正直、国公立と私立では学費の差が激しく、また自宅生と下宿生とでは生活費が大きく違うはずですので、ここでの平均の数字というのはあまり参考にならないかもしれません。
ではその違いを順番にみていきましょう。
一人暮らしと自宅生では生活費に大きな差が
上記の統計を、自宅生と一人暮らしをする学生に分けますと、大きく変わってきます。
それを比べたのが下の表になります。
わかりやすくグラフ化したものがこちらです。
光熱費や住居費がかからない自宅生に比べて、下宿生の生活費が高くなっているのは当然のことですね。
では表の青字のように、自宅生の学費が、下宿生や寮生より高くなっているのはなぜだかわかりますか?
これは実は通学費なのです。
下宿生や寮生は大学の近くに居を構えますから、通学費はほぼかからないのに対し、自宅生は通える範囲で電車やバスに乗って通学しますから、意外にも交通費としてかかっていることになります。
これ、結構盲点かもしれませんね。
国公立と私立では学費で大きく変わります。
さらに、国公立と私立では、学費の面で大きく変わってきます。
下の表では国公立と私立の学生生活費の内訳が比較できます。
下宿する私立大学生は、自宅通学をする国立大学生に比べて、2倍以上の学生生活費がかかっているのには驚きです。
下宿させるか自宅通学かの選択は、お金のかかる下宿選んだとしても、一人暮らしさせることが子供の成長に有意義であるという、いいこともあります。
国公立か私立の選択なら、敢えて私立を選ぶ理由は親としてはみつかりません。
受験の結果、私立進学となる場合も多いはずですから、やはり受験、がんばって欲しいですね、親の都合ですが…。
文系・理系では私立の学費の差が大きい
文系・理系に分けて比べると、私立の学費に大きな違いが出てきます。
H26年度 学部別学費
グラフにすると一目瞭然!国公立の場合は文系と理系の学費の差は少ないのですが、私立の場合は大きく変わってきます。
私立の理系の学費は、国公立の理系の2倍、医学・歯学系となると5倍!!
ここで1つ頭に置いておきたいのは、理系の場合、主な実験は4回生からで、多くの学生が大学院に進むということです。統計では4割と出ていますが、理工系ではカリキュラムが大学院進学が前提となっているところもあります。
つまり上記の学費は1年間のもの、理系ならば大学院進学も考えこの6倍は必要になってきます。
単純に計算して国立文系に4年間通った場合の学費は、
642,500×4=2,570,000
ですが、私立の薬学部に6年通うと、その学費は、
2,019,500×6=12,117,000
1200万円!?ということになります。
お子様が理系なら、覚悟が必要ですよ(かくいう我が家の息子達ふたりとも理系でございます…)。資金面の早めの準備をおすすめします。
前項で書いた、私立の理系で下宿となると、親にとっては実に厳しいものとなること、おわかりいただけたでしょうか。
少しでも生活費のほうで出費を抑えるため、『入寮』を最有力候補にしたくなりますね。
首都圏では学生生活費は高くなる!?
次に生活費に関して、地域差はどうでしょう?
例えば、地方と首都圏では住居費として家賃が大きく変わりますし、物価も少しは影響あるはず。
平成26年度 地域別の学生生活費
やはり予想されたとおり、ほぼ全ての項目において首都圏での出費が多いことがわかりますね。
もし私の息子たちが首都圏での学生生活を送ることになっていたら、間違いなく兄弟で同居になっていたでしょう!
首都圏で暮らすなら、駅から遠い物件を選ぶとか、築年数を気にしないとか、荷物を少なくして狭い部屋で家賃を抑えるなど、何か工夫が必要かもしれませんね。
大学生の一人暮らしの初期費用は100万円
一人暮らしの大学生活の費用を、自宅生と比べながら、国公立と私立、文系と理系、地域別などに分けてみてきましたが、これまでの数字は1年間にかかるランニング費用。
これらとは別に最初になくてはならない費用もあります。これを初期費用と呼びます。
この初期費用、私の記憶では、入学前の2〜3月で100万円があれよあれよという間に飛んでいったのを覚えています。
全ての学生に必要な入学金
一人暮らし・自宅に関わらず、全ての学生が入学までに納入する入学金があります。
これは、国立大学の場合は一律で平成28年度では282,000円ですが、公立大学や私立大学は一律ではなく、学校や学部によって異なってきます。
大学昼間部 入学金の平均
公立大学は地元学生の場合優遇措置があり、国立と同等もしくは少し低めの入学金が多いようですが、地域外の学生の場合は、地元の学生より13~17万円ほど高く設定されています。
私立大学の授業料は国公立大学より高いですが、入学金は医歯薬系を除き、国公立大学より低く設定されています。これは国公立大学の発表前に少しでも多くの学生に納入してもらえるように、ということかもしれませんね。
一人暮らしにかぎって必要な初期費用は3種類
一人暮らしで新生活を始める学生には、自宅から通う場合には必要のないお金が3種類発生します。
これは地域や物件によってさまざまですので、平均的な例をあげますと、敷金は家賃の1~2か月分、礼金は1か月分、仲介手数料は1〜1.5か月分、火災保険が1.5万円、契約金は家賃1か月分前納として見積もりましょう。
そうすると初期費用として、家賃4〜5.5か月分+火災保険はかかることになります。家賃を5万円とすれば、22~29万円ですね。
因みに我が家の長男の場合、家賃も安く礼金のない所だったので20万円ほどでおさえられましたが、次男の場合、家賃も高く大手のいい物件だったため、もろもろの雑費もかかり、3月に不動産屋に支払ったのは326,000円という記録を残していました。
新生活に必要なものもそろえなくてはなりません。まず家具や家電には10~20万円ほどかかります。
参考までに我が家の場合、長男も次男も同じくらいで、残したメモ書きによると、
? 家電…9万円
? 家具…8万円
合計17万円。そのほかにも、布団カバーや調理小物などの小物類…3万円、パソコン…20万円、自転車…2万円など、少なくとも合計42万円ほどは使ったようです。
我が家は大きなものは全て購入時に配送指定で納入してもらい、その他のものはワンボックスの自家用車で運びこんだため、引越代としてはかかっていません。
業者に依頼するなら学割パックで3万円くらいですが、繁忙期は1.5倍になり、遠方であればさらに倍になりますので、注意が必要です。
それぞれについてはこれから別記事にて細かく触れていこうと思っています。
大学生の一人暮らし初期費用まとめ
ここにあげてきた初期費用のほかに、多くの方がこの時期に購入する、入学式に着るスーツと、多くの方が入る学生保険も初期費用に加え、おおよその平均をまとめますと、下記のようになります。
このように一人暮らしを始めるにあたっての初期費用は合計すると、約88万円は必要となります。
これまで見てきた数字を整理しますと、『大学生が一人暮らしするのに必要な金額』が、ようやくみえてきました。
初年度 大学生の一人暮らしにかかる年間費用
このうち入学金と初期費用は2〜3月の間には必要となります。
我が家がこの時期に100万円飛んでいったというのも頷けますね。
また学費は多くの場合、4月に前期分、10月に後期分の納入となりますので、あらかじめ計画が必要です。
特に2〜4月は高額出費が続きますので、準備しておかなくてはなりません。
一人暮らしの準備スケジュール
どんなことでも準備は早い方がいいのはわかるのですが、合否がわからないうちになかなか踏み切れないものです。
ですが合格発表後に、1から準備を始めていては心残りなことがたくさん出てきます。特に合格発表の遅い、国公立受験の方は注意が必要です。下記の表をご覧ください。
一人暮らしのための準備スケジュール
これは入試スケジュールに合わせた準備スケジュールを目安として組み入れたものです。
この表からわかるように、国公立の受験者は合格が決まった時には、私立や推薦入試で合格を決めた家庭がすでに動き始めています。さらに後期試験受験となった場合、3/24の合格発表から引越まで1週間しかありません。
おすすめは合格と同時にネットや電話で手配が完了できるよう、情報リサーチのうえ、ピックアップして待機しておくことです。
一人暮らしの準備に必要な4つのこと
では具体的にどんな準備が必要なのか、メインは次の4つに絞られます。
- 部屋の手配
- 家具・家電の手配
- 口座開設
- スーツを作る(入学の準備ということで忘れてはいけないのであげておきます)
部屋は試験当日仮予約かネット予約が主流
上の表のオレンジの合格発表のタイミングで多くの人が準備に動きます。
また近年、子供が入学試験を受けている間(水色の頃)に、同行してきた親が物件を探して仮契約するケースも多くなっています。
この場合でも現地での不動産屋さんでの紹介は2~3件ですからその前には自分で絞っておくべきでしょう。
となると、ネットでできる物件リサーチは秋から年末には始めておいたほうがいいですね。
国立の後記試験を受験することになった場合、準備期間が短いですから、受験決定の段階で、ネットでの合格前予約は必須ではないでしょうか。
ネットでの合格前予約については、こちらのページに詳しく書いています。
家電セットは早めに配送指定で手配
家電のセット購入に関して、我が家は3月中旬に手配する際、じつは苦労しました。
すでに在庫なしのものもありましたが、それより下宿先への配送指定に対応してもらえるところを探すのに手間取ったのです。
この配送指定ができないと、引っ越す事前に自宅配送となり、自力で下宿先へ運ばなければならなくなりますし、設置サービスも受けられなくなりますので、何としてでも必要だったのです。
セット販売が出始めたら、候補を絞っていき、心づもりしておくといいですね。配送指定可能または取り置き可能なら、早めの手配がおすすめです。ただし、もしもの悲しい結果に備えてキャンセルについても確認しておきましょう。
口座開設は自覚が増します
もうひとつ、仕送りや家賃引き落としなどのために、銀行や郵便局の口座開設が必要になります。
手持ちの口座がある場合でも、不動産屋によっては銀行が指定される場合もありますので注意が必要です。ついでにATM未体験であれば体験させておくと安心ですね。
口座開設は一人暮らしの最初の第一歩として、本人確認や印鑑の大切さ、暗証番号設定などを知る、引き締まる体験になるようです。我が家の息子達も緊張し不安ながらも、どこか嬉しそうでした。
スーツ購入はお直しの余裕をもって
自宅生でも、入学式のスーツは必要ですが、忘れてはいけない準備品としてここにもあげておきます。
家電セットや物件探しのリサーチや決定は、今やネットでもできますが、前に書いた口座開設とともに、スーツ購入は採寸や試着などが必要で、本人同伴でなくてはできません。
実はこれが厄介で、合格後の子供達は旅行だの遊びだの、友達との約束で実に多忙です。
また裾上げやお直し・ネーム入れなどで、受け取りが1週間後になったりしますので、余裕をみて購入にいくべきです。
お子様と相談して早めに日を確保されることをおすすめします。
因みに3月中旬頃にスーツの販売店に行くと、両親と初々しい若者の3人組がうようよいらして、思いのほか時間がかかります。我が家の場合、2時間かかりました。
まとめ
大学生の一人暮らしについて、少し概要がみえてきましたか?
ここでは
- 統計からみる資金面
- 一人暮らしのメリット
- 一人暮らしにかかる費用
- 一人暮らしの準備スケジュール
についてまとめました。
子供を送り出せば、あとにぽっかりできる空虚感。その空虚感を小さくするためにも全力を尽くして準備して、達成感を味わいましょう。
最後の機会となるかもしれない親子としての時間を、有意義なものになるよう、このサイトを有効に活用してもらえたらな〜と思っております。
そのためにも、一人暮らしの生活費や準備物や食事など、これからさらに詳しく書いていきますよ。